盆栽とはどんなもの?
盆栽といえば松をイメージする方が多いですが、松だけではなく秋になると紅葉するモミジや花を咲かせる梅や桜、実をつける柿や花梨などたくさんの種類があります。
一般的には盆栽鉢に入っている樹を盆栽と呼びますが、そのサイズは手のひらに乗る小さなものから一人では持ち運びが困難なサイズのものまで様々です。
盆栽は森や自然を鉢の中という限られた空間に凝縮した姿であり、昔は庭や床の間に盆栽を飾り愛でていましたが、現在でも住宅事情に合わせてベランダや飾り棚で楽しむ方が増えています。
盆栽のサイズ
盆栽用語で鉢の上部から樹のてっぺんまでの高さを「樹高」と呼び、この樹高によってサイズを分類しています。豆盆栽・ミニ盆栽
およそ樹高10cm未満のとても小さな盆栽です。
ちょっとしたスペースにも置けるため、手軽に自然を取り入れることができます。ただし鉢が小さいため乾燥しやすい場所やライトが当たる場所では水切れに注意が必要です。
小品(しょうひん)盆栽
およそ樹高10cm~19cm程の小さな盆栽です。
片手で持てるサイズですが、樹齢数十年の樹も多く、小さな空間に自然が凝縮されています。小スペースでも育てられるため、愛好家の間でも人気のサイズです。
貴風(きふう)盆栽
おおよそ樹高20cm~34cm位の盆栽です。
小品盆栽と中品盆栽の間のサイズで、小品では小さいが中品では大きすぎるという方におすすめのサイズです。
中品(ちゅうひん)盆栽
おおよそ樹高35cm~40cm位の盆栽です。
多くが一人で持てるサイズになっており、床の間でも十分な存在感を発揮します。
(大品)盆栽
樹高40cm以上の盆栽です。
樹によっては二人以上でないと持てないものもあり、盆栽といえばこのサイズをイメージする人も多いサイズです。
置いておくためにはある程度のスペースが必要になりますが、樹齢百年以上の樹や高額の盆栽も多く、人気のサイズです。
盆栽の代表的な樹種
盆栽には様々な樹種があります。
松柏(しょうはく)類
黒松や赤松、真柏や五葉松等があたります。
盆栽といえばこの松柏類のイメージが強く、力強く威厳のある盆栽も多いです。
また生命力が強いものが多く、樹齢百年を超える盆栽もあります。
雑木(ぞうき)類・葉物
落葉樹、広葉樹の盆栽です。
山もみじ、楓(カエデ)、チリメンカズラ等があたり、お洒落な盆栽も多いです。
花物類
季節によって花を咲かせる盆栽です。
サクラや梅などが代表格で、懸命に育てた盆栽が花を咲かせたときの感動は一入です。
花が咲いても少し楽しんでから栄養が取られてしまう前に取ってしまうという方も多く、季節に関係なく楽しめます。
実物類
季節によって実を生らせる盆栽です。
ヒメリンゴや花梨などがこれにあたり、花物類と同じく実が生った時の感動は一入です。
実は落ちやすいものもあり、移動の際や外で培養中の場合は鳥などにも注意が必要です。
草もの
シダなどがあたります。
盆栽ではありませんが、盆栽を展示する際の”添え”としても使われます。
最近ではちょっとしたスペースに草ものを置くことで手軽に自然を取り入れる事ができるため、ひそかな人気となっています。